2011年10月17日

中国の消費者物価:9月は6.1%上昇、来月は5%台へ

経済研究部 上席研究員   三尾 幸吉郎

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■見出し

・9月の消費者物価は小幅低下
・当面はテクニカルに低下しやすい消費者物価上昇率

■introduction

10月14日に国家統計局が発表した9月の消費者物価は前年同月比6.1%上昇となり、7月の同6.5%をピークにした消費者物価上昇率は2ヵ月連続で前月の上昇率を下回った(図表-1)。
品目別の内訳をみると(図表-2)、高騰が続いていた豚肉価格が9月は前年同月比43.5%上昇に留まる一方で、生鮮野菜がやや上昇したため、食品の上昇率は同13.4%と高止まりした。また、衣類が同3.2%上昇、家庭用品サービスが同3.0%上昇と前月より上昇率を高めた品目もあるものの、娯楽教育文化用品サービスや居住関係が前月より上昇率を低めたため、消費者物価全体としては0.1ポイントの小幅低下となった。
また、消費品(モノ)とサービス価格の対比でみると、9月の消費品(モノ)は前年同月比7.3%上昇(8月も同7.3%)と高止まりしたものの、サービス価格は同3.0%上昇と3ヵ月連続で前月の上昇率を下回り、今年1月の同4.6%をピークにしたサービス価格上昇率は、一進一退ながらも徐々に落ち着く気配がみえてきた。
一方、前月比でみると(図表-3)、生鮮野菜が5.2%上昇したことなどから9月は0.5%上昇と前月の上昇率を上回った。但し、9月の前月比0.5%は高い上昇率とはいえない面がある。図表-4に示したように、9月の過去8年(2003-10年)の平均上昇率は前月比0.6%上昇で、今年9月はそれを下回っている。例年9月は中秋節があり10月初旬には国慶節も控える月柄であるため消費者物価が上昇しやすい。過去の平均上昇率との対比でみると8月に続き2ヵ月連続で下回ったことになり、消費者物価の上昇ピッチは落ち着き始めたとも考えられる。

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経済研究部   上席研究員

三尾 幸吉郎 (みお こうきちろう)

研究・専門分野
中国経済

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