2011年08月24日

超高齢社会に新たな門戸を開き始めた高等教育機関

  大山 篤之
  小原 一仁

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■目次
1--------はじめに
2--------先行研究
3--------事例報告
4--------考察
5--------おわりに

■introduction

少子化により、大学にとっての従来の志願者層であった18歳人口が今後も減少することが確定的である現代において、もう一つの社会問題とされる高齢化について積極的な取り組みを展開する大学が出現しはじめた。
日本の大学で提供されている成人(シニア層を含む)への教育としては、正規の教育課程の学生としての受け入れ(通信教育部門や放送大学を含む)、科目等履修生や公開授業といった非正規教育課程への学生の受け入れ、そして、公開講座、公開講演会、公開シンポジウム、生涯学習事業などでの受け入れといったものが存在している。また、従来の大学はアカデミックな教育に重点をおいてきたため、職業能力養成にかかわる学位やプログラムの整備が遅れていたものの、最近では、高度の専門性が求められる職業についての大学院レベルでの養成課程(法科大学院や教職大学院などの専門職大学院)、各種専門職の再研修事業といったものが増加しつつあり、結果として、「職業能力養成・再開発機関としての大学の役割が拡大する傾向にある」ことがわかってきた(日本国内「草の根会議」2010、詳しくは3節参照)。
周知の通り、高齢者を対象とするサービスはさまざまな機関で行われているが、大学も積極的にシニア層を対象とした活動に参画することが考えられよう。本稿では、事例報告から、大学が果たすべき役割やその可能性について考察する。大学がよりシニア層にとって身近なものとなることは、超高齢社会の成熟につながり、778校(平成22年度現在)が林立し、その半数は定員割れという厳しい現状下にある大学にとっても、生き残りのための有効な政策になることが考えられる。

大山 篤之

小原 一仁

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