2011年07月04日

最近の人民元と今後の展開(2011年7月号)

経済研究部 上席研究員   三尾 幸吉郎

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■introduction

6月の対米国ドルの人民元相場(基準値)は前月末比で0.2%の人民元高・米国ドル安の1ドル=6.4716元で終えた。図表-1に示したとおり、6月1日に最高値更新で始まった人民元は、6月半ばには4日連続で最高値を更新する場面もあったが、その後は3日連続下落するなど、数日毎に連続上昇と連続下落を繰り返しながらも、人民元が米国ドルに対してじりじり上昇する展開となった。中国人民銀行は6月3日に「クロスボーダー人民元業務関連問題明確化に関する通知」を出すなど海外からのホットマネー流入に対して神経質になっており、人民元の基準値を複雑に調整しているのも、基準値を一方的に切り上げれば「今後も人民元高が続く」との思惑が市場に広まり、海外から大量のホットマネーが流入する懸念があったためとみられる。
他方、1年先渡しのNDF(ノンデリバラブル・フォーワード)は逆にじり安の展開となり、前月末比で0.3%の人民元安・米国ドル高の1ドル=6.3730で6月末を終えた。図表-2に示したとおり乖離幅(基準値-NDF)はプラス圏を維持しており、NDFが1年先の人民元相場を予測して動くことを考えれば、市場は依然として人民元高をみてはいるが、乖離幅が縮小したことが示すとおり人民元高に対する期待値は少し萎んだといえるだろう。

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経済研究部   上席研究員

三尾 幸吉郎 (みお こうきちろう)

研究・専門分野
中国経済

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