2011年06月24日

懸念される夏場の電力不足とその対応策

社会研究部 准主任研究員   青山 正治

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■目次

1--------夏場の電力需給対策は、東京電力・東北電力管内で15%節電
2--------自社の節電と節電・省エネビジネスに取り組む産業界
3--------リアルタイムの電力消費モニターが必要な家庭の節電
4--------禍転じて福となせるか

■introduction

福島第1原子力発電所の事故により、関東および東北の夏場の電力供給が懸念されている。去る5月13日に政府は「電力需給緊急対策本部(5/16「電力需給に関する検討会合」に改組)」の会合で、原則として7~9月(平日の9~20時)に東京電力管内および東北電力管内の大口需要家(契約電力500KW以上)、小口需要家(〃500KW未満)そして家庭にも均一に15%節電を求める決定をした。
その目的は電力需要が電力供給を上回ることによって生じる可能性のある首都圏の大規模停電(ブラックアウト)を防ぐためである。当初の節電目標25%からすれば、かなり緩和された15%という目標数値となったが、法律で削減が義務化される大口需要家のうち病院や鉄道、データセンター等の約30分野は届出によりさらに節電幅が緩和される。休止中の火力発電所の再稼動や揚水発電、企業の自家発電等の強化により、ある程度の安全性を織り込んだ節電目標であろうが、予想を上回る夏場の猛暑など不確実な要素もあり、前年比15%節電の目標は社会全体での達成努力が必要である。
そこで一つの課題が、節電について法的強制力のない小口需要家と家庭の節電意識をいかに高め、節電の実質的効果を挙げていくのかという点である。政府は小口需要家の取組み促進のため「節電行動計画の標準フォーマット」を、家庭向けへは「家電の節電対策メニュー」を提供しているほか、夏期休暇の分散化/長期化や仕事と生活の調和のとれたライフスタイルの実現などを訴えている。

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社会研究部   准主任研究員

青山 正治 (あおやま まさはる)

研究・専門分野
少子高齢社会・社会保障

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