2011年06月02日

インドの11年1-3月期GDP発表~前年同期比7.8%、インフレが成長の抑制に

研究員   高山 武士

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■見出し

・現状:通年では堅調だが、最近は減速ぎみ
・先行き:インフレが成長の足かせに

■introduction

5月31日にインド中央統計機構(CSO)は2011年1-3月期の国内総生産(GDP)を公表した。実質のGDP成長率(供給側)は前年同期比7.8%の増加で、09年10-12月期以来5四半期ぶりの8.0%割れであった。通年(2010年度)の実質GDP成長率は前年比8.5%の増加であり、政府の事前予想である8.6%にわずかに届かなかったものの、08年度の6.9%増、09年度の8.0%増に続き順調に成長していることが示された。
年度を通してみると、10年度は第一次産業、第二次産業、第三次産業のすべての分野で好調だったといえる。雇用の約半数を占める農業は、その農業用水をモンスーン期(6月~10月の雨季)の降雨に依存しており、生産が天候に左右されやすいが、10年度は雨量に恵まれた。GDPで最大のシェアを占める産業は商業・ホテル・輸送・通信であるが、10年度は前年比10.3%と2桁成長を遂げ経済成長の牽引役となった。
最近の特徴は支出面に顕著にみられる。09年10-12月期以降、大きく成長していた投資が、10年後半から減速し、11年1-3月期は前年同期比で横ばいとなった。背景には原油・商品価格の上昇で製造業中心に原材料コストの負担が重くなり利益を圧迫していること、中央銀行が利上げを実施してきたことで、それまでより資金調達コストが大きくなり、積極的に設備投資を実行しにくい環境になっていることが挙げられる。

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