2011年06月02日

米5月ISM製造業指数が53.5へ大幅低下

土肥原 晋

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■見出し

・ISM製造業指数は53.5と急落~27年ぶりの大幅下落に
・製造業各指数では、受注指数が前月比▲10.7と最大の下落:各指数別の動向

■introduction

企業のセンチメントを示すISM(米供給管理協会)指数は、5月製造業指数(PMI)が53.5と前月(60.4)から▲6.9ポイント下落、市場予想(57.1)を大きく下回り、5ヵ月ぶりの60台割れとなった。また、5月水準は昨年のギリシャ・ショックを受けた景気鈍化期を下回る2009年9月以来の低水準であり、下落幅では、1984年1月(▲9.4)以来27年ぶりの大きさとなる。
前月までは4ヵ月連続で60台を維持、2月には61.4と6年半ぶりとなる高水準をつけており、一転、冷え込みを見せた形となった。もっとも、非製造業指数は前月に急落(3月57.3→4月52.8)しており、製造業指数が後追いした形とも言える。
発表元のISMでは、過去のデータから見たPMIが示す経済全体の分かれ目(GDPのゼロ成長)は42.5であり、5月PMIは実質GDPの年率3.8%に対応する水準としている。これまでPMIは、金融危機後の2008年12月に33.3と近年の最低水準を記録した後、2009年8月には製造業の拡大・縮小の分かれ目となる50を回復、今回は急落したものの50台を維持しており、50越えは22ヵ月連続となっている。

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土肥原 晋

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