2011年04月04日

3月調査日銀短観(地震後計数)~大企業製造業の景況感は6、先行きは8ポイント悪化も、実態に追いついていない

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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■見出し

・業況判断D.I.: 地震後の先行きは8ポイント悪化

■introduction

日銀が発表した地震前後の業況判断D.I.(参考計数)によれば、地震後(3月12日~3月31日回収分)の大企業製造業業況判断D.I.は6となった。回答企業が異なるため単純比較は難しいが、地震前(2月24日~3月11日回収分)の7とほぼ変わらない水準となっている。「地震発生直後で自社への影響が具体的に把握できないため、データ等の揃っている地震前の状況で回答した」という企業が多かった可能性が高く、実際の景況感悪化に追いついていない。
一方で、先行きについては、地震前の3(「最近」比4 ポイント下落)に対し、地震後は▲2(同8ポイント下落)と景況感の悪化幅が拡大している。原発問題が依然として収束しておらず、電力不足による生産への影響長期化が予想されることが企業マインドの悪化に繋がっているようだ。
大企業非製造業については地震前が1、地震後が7となったが、製造業同様、先行きの悪化幅は地震前の1ポイントに対し地震後では11ポイントと拡大している。
中小企業についても状況は同様で、先行きへの悪化幅は製造業で地震前6ポイントに対し地震後が12ポイント、非製造業では地震前7ポイントに対し地震後10ポイントと地震後回収分の悲観がやや強めに出ている(図表1~3)。
地震の影響を企業が把握し、実際に景況感として反映されるのは次回6月調査となる。電力問題等の今後の状況推移にもよるが、次回調査では景況感がかなり悪化する可能性が高い。

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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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