2011年01月14日

1月ECB政策理事会:インフレ警戒を強化

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

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■見出し

・事前観測どおりの現状維持
・インフレ警戒を強化、金融政策と非標準的政策は「連動しない」
・EFSFの量的、質的改善は「急務」

■introduction

欧州中央銀行(ECB)は13日に1月の政策理事会を開催し、事前観測どおり政策金利と非標準的手段についての現状維持を決めた。
声明文では、「短期的なインフレ圧力」があるとし、物価の動向を「極めて注意深く監視する」との姿勢を示すなど、インフレ警戒を強化した。
トリシェ総裁は、金融政策と資金供給や国債買い入れなど非標準的政策は「独立したもの」、「連動しない」とし、周辺国の信用不安が続いていても、インフレ圧力が一段と強まった場合には、非標準的手段を継続しつつ、利上げに着手する可能性を示唆した。
2月4日の首脳会議での合意が期待される欧州金融安定ファリシティー(EFSF)の規模と機能の拡大については「政府の決定事項」としながらも「急務」との認識を示した。

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経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

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