2010年12月03日

12月ECB政策理事会:金額無制限・固定金利の資金供給を継続

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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■見出し

・政策金利は据え置き、資金供給の条件変更は見送り、国債買い入れは「継続」
・スタッフ経済見通しは緩やかな景気回復と安定的な物価の上昇を予測
・資金供給の継続で政治的な意思決定の時間的猶予を確保、銀行改革を促す

■introduction

欧州中央銀行(ECB)は、周辺国の信用不安が広がる中で開催された2日の政策理事会で、政策金利の据え置きと金額無制限・固定金利の資金供給の継続を決めた。国債等の購入を行なう証券市場プログラム(SMP)については「継続」の方針を示すに留まった。
スタッフ経済見通しは2012年にかけても緩やかな景気回復が続く一方、2012年のインフレ見通しは中央値で1.5%と安定的水準を幾らか下回るという内容で、ある程度の期間にわたって「非標準的政策」と低水準の政策金利を維持することを正当化するものとなった。
今回の決定は、ECBの資金供給頼みとなっている依存症銀行(addicted banks)の問題解決や周辺国の信用回復のための政治的意志決定への時間的猶予を確保したものであり、ECBは信用不安が強い周辺国に構造改革を促す立場を一段と強めることになりそうだ。

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経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州経済

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