2010年10月22日

資金循環表に見る米国の景気実態

土肥原 晋

このレポートの関連カテゴリ

文字サイズ

<資金循環動向の特徴>
  • 2009年の国内借り入れの伸びは3%に低下したが、2010年に入り回復の動きを見せている。
  • 部門別の金融バランスでは、家計部門の余剰が拡大した半面、政府部門の資金不足が顕著。特に連邦政府は景気対策で金融バランスが大幅に悪化。最大の資金不足部門として他部門の余剰資金を一手に吸収している。
  • 家計部門は9四半期連続で負債が減少するなどバランスシート調整が進行中であるが、負債の減少は資産の下落率の1/3に留まり、バランスシート調整がしばらく持続しよう。
  • 企業部門は、資本支出の回復が進行しており、資金余剰下にあるものの、2010年には市場借り入れが増加に転じている。
  • 海外からのインフローは金融危機時に縮小後、経常赤字を上回るまでの回復を見せているが、海外向け預金等の増加により、海外部門の金融バランス余剰は縮小している。
38965_ext_15_1.jpg
Xでシェアする Facebookでシェアする

このレポートの関連カテゴリ

土肥原 晋

研究・専門分野

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【資金循環表に見る米国の景気実態】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

資金循環表に見る米国の景気実態のレポート Topへ