2010年09月06日

米8月民間雇用増は6.7万人と予想を上回る

  土肥原 晋

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■見出し

・雇用全体では5.4万人減~政府の国勢調査要員減少が主因
・8月失業率は9.6%、広義の失業率も16.7%と上昇

■introduction

米労働省発表の8月雇用統計では、非農業事業部門の雇用者が前月比▲5.4万人(以下も前月比)となり、市場予想(▲10.5万人)の減少幅を下回った。また、前月の雇用者についても、当初発表の▲13.1万人から▲5.4万人へと上方修正された。
最近の雇用統計では国勢調査による一時雇用者の増減(5月+41.1万人→6月▲22.5万人→7月▲14.3万人→8月▲11.4万人)による影響が大きく、8月も雇用者減少の主因となった。なお、今回の減少分を除いた国勢調査要員は8.2万人に減少しており、今後の影響は縮小が見込まれる。
一方、国勢調査要員等が含まれない民間部門の雇用は+6.7万人と7月(+10.7万人)を下回ったが、市場予想(+4.0万人)は上回った。また、6月分が+3.1万人→+6.1万人、7月分が+7.1万人→+10.7万人とそれぞれ上方修正された。
8月雇用統計は予想以上に堅調だったとして、二番底懸念は一時的に遠のいた形であるが、ギリシャ危機前の3月(+15.8万人)、4月(+24.1万人)との民間部門の雇用増の比較では、大きく見劣りする状況が続いていることに変わりはない (図表1)。
雇用増減を部門別に見ると、8月の民間生産部門は前月比横ばいとなった。建設業が1.9万人(同▲0.4万人)と4ヵ月ぶりに増加に転じ、鉱業等が+0.8万人(同+0.7万人)と増加した半面、製造業は▲2.7万人(前月+3.4万人)と8ヵ月ぶりの減少となった。なお、製造業の減少要因としては、自動車が7月の雇用増を8月に減少させた(▲2.2万人)ことが大きく、その他の業種ではまちまちの動きを見せている(図表2)。
一方、民間サービス部門の雇用は+6.7万人(前月+7.0万人)と8ヵ月連続で増加、8月の民間部門の雇用増は全てサービス部門の増加によるが、好調だった4月(前月比+17.4万人)と比べると増加数は大幅に減少している。内訳では、教育・ヘルスケアが+4.5万人、7月に減少を見せた人材派遣(Temporary help services)が前月比1.7万人と増加に転じた。また、レジャー・飲食店が1.3万人の増加を見せた (巻末の図表4参照)。
政府部門では前月比▲12.1万人の減少、うち連邦政府が▲11.1万人と減少したが、これは前記の国勢調査要員減による。一方、州・地方政府は▲1.0万人の減少となった。

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