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EUのストレステスト:想定甘いとの批判はあるが、前回比では透明性が格段に向上
経済研究部 主席研究員 伊藤 さゆり
■見出し
・資本不足行は対象91行中7行
・ストレス・シナリオの想定や国債のリスクの取扱い、自己資本の基準には批判も
・第1回のストレステストに比べて大きく前進
・但し、財政と経済構造に問題を抱える事実は変らず、域内スプレッド縮小、ユーロ持ち直しも限定的
■introduction
7月23日に公表されたEUのストレステストは、対象91行のうち7行が不合格で資本不足額は35億ユーロという事前観測を下回る結果に終わった。
2009年5月の米国のストレステスト結果後と同様に、「ストレス・シナリオ」の甘さが指摘されているほか、国債のデフォルト・リスクを想定外としたことや、充足すべき自己資本の基準に対する批判などはある。それでも第1回のテストに比べると内容は大きく改善しており、金融システムへの不安の緩和、透明性の向上にある程度寄与するものと評価できよう。
但し、ストレステストの結果は、財政や経済構造に問題を抱える事実を変えるものではないため、市場の反発力は限定的なものに留まるだろう。
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