2010年06月28日

コンセンサス予測に勝つ方法はあるのか~月次指標予測を用いた分析

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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  • 本稿では、鉱工業生産、消費者物価など13の月次指標を用いて、コンセンサス予測と個別機関(22機関)予測の特徴を分析した。
  • コンセンサス予測は個別機関の予測と比較して相対的に優秀な成績となる。2003年度から2009年度までのデータを用いて指標毎に個別機関の予測誤差、コンセンサスの予測誤差を計算して順位付けしたところ、コンセンサス予測は全ての指標で上位となった。鉱工業生産、経常収支は1位であり、最も順位の低い失業率でも6位であった。13指標全体の成績はコンセンサス予測が1位となった。
  • 個別機関の予測は総じてコンセンサス予測に劣っているが、各機関の予測精度には差が見られた。最も優秀な予測機関は13指標中、6指標でコンセンサス予測を上回っている一方、22機関の約半数にあたる10機関はコンセンサス予測を上回る指標がひとつもなかった。
  • 第3次産業活動指数など特定の指標については、機関によって予測精度に大きな差があり、単年度の成績が優秀な機関は全期間にわたって優秀な成績となる傾向があることが確認された。
  • 個別機関の予測が長期にわたってコンセンサス予測に勝つことは難しいが、比較的パフォーマンスの良い機関の予測値を組み合わせることによって、予測精度を高めることが可能である。単年度の成績が優秀な機関を複数(上位5機関、上位10機関のケースを試算)取り出し、これらの機関の予測平均値を使うと、全ての指標で全期間(2003~2009年度)の予測誤差が個別機関全体の平均値よりも小さくなり、鉱工業生産を除くほとんどの指標でコンセンサスを上回るパフォーマンスが得られた。

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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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