2010年03月26日

日本のGDP統計の何が問題なのか

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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  1. 日本のGDP統計の信頼性をめぐる議論が高まっている。2009年7-9月期の実質GDPは昨年11月に公表された1次速報では前期比年率4.8%の高成長だったが、その後下方修正が繰り返され、直近では同▲0.6%のマイナス成長となっている。
  2. 実質GDP成長率の1次速報から2次速報への改定幅は米国(速報値→確定値)よりも大きいが、その差は平均的に見ればそれほど大きなものではない。
  3. 問題は、日本のGDP統計は当期だけでなく翌期以降も改定が繰り返され、それにもかかわらず成長率が真の値になかなか近づかないことである。
  4. 内閣府は今年の夏頃までに設備投資、民間在庫を中心に推計手法を見直すことを検討しているが、部分的な見直しでは本質的な問題は解決しない。ある程度時間がかかったとしても抜本的な見直しに取り組むべきである。
  5. GDP統計の推計精度の改善は、速報の推計方法を見直すことで速報値を確報値に近づけるという方向で進められてきたが、確報の推計方法を見直すことにより速報値と確報値の乖離を縮小させるといった発想も必要ではないか。
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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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