2010年02月05日

2月BOE金融政策委員会:量的緩和の拡大は「一旦休止」

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

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■見出し

・政策金利は据え置き、量的緩和は「一旦休止」
・出口戦略の前進、量的緩和再開の双方の可能性があるが、当面は現状維持が濃厚

■introduction

イングランド銀行(BOE)は3~4日に開催した金融政策委員会(MPC)で、政策金利の0.5%での据え置きと中長期国債等の資産買い取り(量的緩和)枠の拡大の見送りを決めたが、「見通しにより正当化される場合には追加の買い入れを実施する」として買い入れの再開に含みを残した。
量的緩和の「一旦休止」という判断は、足もとでは景気が持ち直し、インフレ率が上振れる一方、先行きの景気回復の足取りは重いと予想され、財政赤字の拡大、総選挙を控えた政情の不透明さなどから、ポンド急落、国債利回り上昇のリスクにも備える必要があることによると思われる。
5月の総選挙を控え、しばらくの間、BOEは「現状維持」を続けると考えられる。

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経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

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