2009年12月17日

09年7-9月期資金循環統計:個人金融資産は前年比で8期連続のマイナス、前期比では微減

経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志

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■見出し

・個人金融資産残高(09年7-9月期末): 前期比微減、株価低迷が重しに
・フロー(時価変動を除いた流出入額)の基調: 安全性重視の姿勢は揺るがず

■introduction

09年7-9月期末の個人金融資産残高は、4-6月期末から3兆円減の1439兆円となった。前年同期比では▲11兆円(▲0.7%)とマイナス幅は縮小したが、8四半期連続のマイナスが続いている(図表1)。
4-6月期は株価の回復による時価の増加が個人金融資産の増加に寄与したが、7-9月期は株価が低迷したため(9月末TOPIXは6月末比▲2%)、時価変動の影響が僅かながらマイナスとなった(図表3)。
フローベースでは、従来、賞与の最大支給月にあたる6,12月を含まない7-9月期には現預金が流出超過から金融資産への資金流入が進まない傾向があり、今回も2兆円の流出超過となった(図表4)。フローの内訳を見ると、これまで同様定期性預金(2.4兆円)への流入が進む一方で、投資信託(1.2兆円)、事業債(0.4兆円)など、一部にリスク資産への回帰の動きもみられる。

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上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

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