2009年11月19日

持家率からみた持家需要増大の可能性

金融研究部 不動産市場調査室長   竹内 一雅

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■見出し

1. 住宅着工戸数の低迷
2. 持家率からみた持家需要の要因と今後の予測
3. 持家需要増加の可能性と住宅取得政策の効果

■introduction

2009年9月の全国の住宅着工戸数は、前年同月比▲37.0%で、10ヶ月連続のマイナスであった。利用関係別にみると、持家(住宅着工統計では建築主が自分で居住する目的で建築するものをいう)は前年同月比▲19.7%(12ヶ月連続のマイナス)、分譲住宅は同▲52.5%(10ヶ月連続のマイナス)、分譲マンションは同▲72.3%(9ヶ月連続のマイナス)であった。このように、分譲住宅、特に分譲マンションの減少が著しい。全国の2009年度の着工戸数は70万戸台と、2005年度(125万戸)の3分の2程度にまで減少する可能性がでてきた。
同様の状況は東京圏でも見られる。2007年6月に施行された改正建築基準法による着工低迷の反動で、2008年には着工戸数が増加したが、リーマン・ショック直後の2008年10月から着工戸数は減少し始め、2009年9月の着工戸数は前年同月比▲42.1%であった(9ヶ月連続のマイナス)。利用関係別にみると、持家は前年同月比▲9.1%(2ヶ月連続のマイナス)、分譲住宅は同▲60.4%(10ヶ月連続の減少)、分譲マンションは同▲78.7%(9ヶ月連続のマイナス)であった。東京圏の2009年度の着工戸数は20万戸台前半と見込まれ、仮に25万戸に到達したとしても、2005年度(43万戸)の6割弱となる可能性が出てきている。
着工の減少に伴い、東京圏の分譲マンションの供給戸数は大幅な減少がみられる。これは需要(契約戸数)の減少によりもたらされたもので、需要の減少は販売価格の上昇が一つの要因であったと考えられる。

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金融研究部   不動産市場調査室長

竹内 一雅 (たけうち かずまさ)

研究・専門分野
不動産市場・投資分析

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