2009年11月13日

欧州域内の不均衡と中東欧経済

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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  1. 世界金融危機と同時不況の背景には、経常収支の不均衡と資本移動の拡大があったが、不均衡は欧州域内でも拡大していた(下図参照)。
  2. 中東欧では、EU加盟効果が働き貯蓄不足・需要超過型の成長が続いてきたが、しばらくは危機前のような西欧・北欧の貯蓄超過国からの資本流入は期待できないため、他の新興地域よりも調整局面が長引く見通しだ。
  3. 但し、中東欧の中でも不均衡の度合いにはかなりの違いがあり、マイナス成長が1四半期に留まったポーランドは2009年もプラス成長を維持、輸出を通じた打撃が大きかったチェコも比較的順調な立ち直りが期待される。
  4. その他の国の不均衡はより大きく、ラトビア、リトアニアに代表される対ユーロ固定為替相場制により対外競争力と為替相場の水準との乖離の是正に時間を要する国や、対外的な信用力が低く、財政政策の制約が強い国は厳しい状況が続く見通しだ。
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経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

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