2009年11月10日

10月マネー動向:投信にも一部資金還流の動き

経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志

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■見出し

・貸出動向: 10ヶ月連続で伸び率が縮小
・主要銀行貸出動向アンケート調査: 資金需要の低迷が続く
・マネタリーベース: 14ヶ月連続の前年比プラス
・マネーストック: マネーは増加傾向強まる、投信にも一部資金還流の動き

■introduction

日銀の貸出・資金吸収動向等によると、10月の銀行総貸出(平残)の前年比伸び率は1.5%(前月改定値は1.6%)と10ヶ月連続で伸び率が縮小した。同水準は2008年4月以来の低い水準となる。業態別に見ると、足元都銀等は下げ止まったが、地銀の低下が続いている。景気低迷の長期化に伴って設備資金等の需要が低迷しており、貸出需要が頭打ちになってきているようだ(図表1~3)。倒産件数が頭打ちからやや減少基調にある点は好材料だが、依然として歴史的に見ると高水準であり、企業の厳しい業況から、貸出需要の低迷は当面続くと考えられる(図表4,5)。

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経済研究部   上席エコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

経歴
  • ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
    ・ 2007年 日本経済研究センター派遣
    ・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
    ・ 2009年 ニッセイ基礎研究所

    ・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)

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