2009年10月15日

10月日銀決定会合:CP・社債の買入れ「政策に支えられている面は後退」

総合政策研究部 常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任 矢嶋 康次

文字サイズ

■見出し

・CP・社債の買入れ「政策に支えられている面は後退」
・景気判断 : 2ヶ月連続で上方修正

■introduction

白川総裁は14日の決定会合後の定例会見で、12月末に期限を迎えるCPや社債の買い入れなどの企業金融支援策について「それぞれの効果や必要性をできるだけ包括的に点検したうえで、次回以降の適切なタイミングでとりまとめて判断する」と述べ、今回打ち切り表明とはならなかった。
白川総裁は、CPや社債買入れについて「政策に支えられている面は後退している」と年末の打ち切りを検討する意向を表明している。
ただし、審議委員の中で意見が割れるのが企業金融支援特別オペ。これについて白川総裁は「特定資産の市場取引に歪み」という副作用を指摘し、「共通担保資金供給オペとの差は小さい」と述べている。しかし、年度末に向けての企業の資金繰りを万全にするべきだとの意見も多いことから、CP、社債の買い入れについての廃止のトーンと強弱がでているようだ。

Xでシェアする Facebookでシェアする

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次 (やじま やすひで)

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【10月日銀決定会合:CP・社債の買入れ「政策に支えられている面は後退」】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

10月日銀決定会合:CP・社債の買入れ「政策に支えられている面は後退」のレポート Topへ