2009年10月09日

10月ECB政策理事会:現状維持を決定、出口戦略の時期は慎重に見極め

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

文字サイズ

■見出し

・レポ金利は5カ月連続で1%で据え置き
・景気とインフレ率の現状判断・見通しは従来の延長線上、信用収縮への警戒は続く
・ユーロ高に対しては従来のスタンスを維持
・信用収縮懸念から本格的な出口の時期は遠いが、流動性供給の一部は段階的に見直しへ

■introduction

欧州中央銀行(ECB)は3日に政策理事会を開催、政策金利を据え置き、「非標準的手段」に関しても新たな決定を行なわなかった。声明文では、「不確実性は高い」としながらも、景気については「安定化の局面が持続」しており「緩やかな回復が期待される」、インフレ率は「数か月以内にプラスに転化」するが、その後も「抑制された状態が続く」とし、従来の見方の延長線上にある現状判断と見通しが示された。
出口戦略に関しては「いったんマクロ経済環境が改善したら、適切な手法でこの間導入した対策を巻き戻し、供給した流動性を吸収する」という基本スタンスを維持し、出口のタイミングや順序については言及しなかった。近い将来の利上げやカバード・ボンドの買い入れ停止、売却といった積極的な政策転換に踏み込む可能性は低いが、需要が低下している流動性供給の段階的な縮小はすでに始まりつつある。

43_ext_01_0.jpg

経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州経済

レポート

アクセスランキング

【10月ECB政策理事会:現状維持を決定、出口戦略の時期は慎重に見極め】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

10月ECB政策理事会:現状維持を決定、出口戦略の時期は慎重に見極めのレポート Topへ