2009年04月30日

米1-3月期GDP速報値は年率▲6.1%と大幅減少が持続

土肥原 晋

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■見出し

・1-3月期GDPは、前期比年率▲6.1%と市場予想を上回るマイナス幅に:GDP速報値の概要
・個人消費の回復と設備投資の大幅マイナスが特徴的:需要項目別の動向

■introduction

米商務省が4月29日に発表した1-3月期実質GDP(速報値)は、▲6.1%(前期比年率:以下も同じ)となった(図表-1)。市場予想(同▲4.7%)のマイナス幅を上回ったものの、1982年1-3月期(同▲6.4%)以来約28年ぶりの大幅なマイナスとなった前10-12月期(▲6.3%)よりは小幅に留まった。今回で昨年7-9月期(同▲0.5%)以降、3四半期連続のマイナスとなるが、これは1975年1-3月期以来のことであり、また、減少率では当時を大きく上回る。
今回のGDPの内訳を見ると、個人消費が同2.2(前期は同▲4.3%)と急速な回復を見せた半面、設備投資が同▲37.9%、住宅投資が同▲38.0%となるなど、前期をさらに上回る記録的な悪化を見せた。また、在庫投資は、寄与度で同▲2.79%と大きく下ぶれ、輸出入の急減少の結果、純輸出の寄与度が同1.99%に上ぶれを見せるなど、主要需要項目で変動要素の多い状況となった。なお、GDPから在庫・純輸出を除いた国内最終需要(Final sales to domestic purchasers)は、同▲5.1%となり、28年ぶりの大幅なマイナスとなった前期(同▲5.8%)からややマイナス幅を縮めた。

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