2009年04月03日

4月ECB政策理事会:25bpの利下げ、5月に非標準的手段を追加へ

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

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■見出し

・利下げ幅は25bp、利下げ余地を残す
・景気認識は厳しいが、内外の政策対応の進展を評価、インフレ・リスクは一段と低下
・ 25bpの追加利下げでコリドーは縮小、非伝統的な手段の追加措置を5月に実施

■introduction

欧州中央銀行(ECB)は2日に政策理事会を開催、政策金利(レポ金利)を25bp引下げ、1.25%とした。レポ金利と限界ファシリティー金利、預金ファシリティー金利も同幅の引下げを行い、レポ金利との差(コリドー)は±100bpで据え置いた。
質疑応答の中で、トリシェ総裁は、レポ金利は下限ではないが、預金ファシリティーは当面据え置くとの見方を示しており、追加利下げの段階ではコリドーも縮小される見通しとなった。今回、導入が噂されていた非標準的な手段(non-standard measures)は「来月の会合で議論し、詳細を公表する」とされた。

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経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴
  • ・ 1987年 日本興業銀行入行
    ・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
    ・ 2023年7月から現職

    ・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
    ・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
    ・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
    ・ 2017年度~ 日本EU学会理事
    ・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
    ・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
               「欧州政策パネル」メンバー
    ・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
    ・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
    ・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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