2008年09月24日

サービス消費に見る家計の節約志向

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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■要旨

1.ガソリン、食料品を中心とした物価上昇の加速に伴い家計の実質購買力は急速に低下し、消費者マインドも大幅な悪化が続いている。こうした中、個人消費は停滞色を強めており、特に外食、旅行などのサービス消費の落ち込みが顕著となっている。
2.サービス消費は選択的支出の割合が高いため、所得、物価など環境の変化に応じて購入量を比較的柔軟に調整しやすい性質がある。足もとのサービス消費の低迷は、家計の節約志向の強まりを反映したものと考えられる。
3.家計調査の外食費はこのところ伸び悩んでいるが、中身を見ると外食の回数が減っていることに加え、外食の物価上昇率が高まる中でも外食の平均単価はほぼ横ばいにとどまっていることが分かる。
4.また、タクシー料金は昨年値上げされたが、タクシー代の平均単価はほとんど上がっておらず、その一方でバス代の平均単価は上がっている。これまでタクシーを利用していた人の一部が節約のためにバスを利用するようになっている可能性がある。
5.7月の消費者物価(生鮮食品を除く)は前年比2.4%と、ほぼ10年ぶりの高い伸びとなった。物価上昇による実質購買力の低下が一段と進んでいることに加え、企業業績の悪化を反映したボーナスの減少、景気低迷に伴う残業代の減少などから、名目賃金の伸びも今後マイナスとなる可能性が高い。4-6月期の個人消費(GDPベース)は7四半期ぶりに前期比で減少となったが、今後さらに落ち込む恐れもあるだろう。

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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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