2008年07月18日

米国経済動向~つきまとう景気下振れリスク

土肥原 晋

このレポートの関連カテゴリ

文字サイズ

<米国経済の動向>
  1. 住宅市場の深刻な不振が続く米国では、住宅ローン資産の毀損がサブプライムローンから一般住宅ローンへと拡がりを見せ、これに伴って金融機関の損失が拡大、ファニーメイ等のGSE問題や地方金融機関の破綻等、新たな問題へと進展している。このため、金融機関を中心に株価が急落、ガソリン価格の高騰も重なり、特に消費面への打撃が懸念される。
  2. 一方、原油・商品価格の高騰により、インフレ圧力が一段と強まっており、物価の上昇は記録的な伸びを見せている。今後、コア物価指数への波及が進めば、FRBの金融政策も、よりインフレ面に配慮したものへと移行を余儀なくされよう。
  3. 下半期については、リファンド(減税還付金)の実施や昨年9月からの利下げ効果が期待されるが、上記の要因がその効果を減少させよう。特に、リファンドの効果は一時的とみられており、その後の景気失速を懸念する見方は依然として根強い。
1
2
Xでシェアする Facebookでシェアする

このレポートの関連カテゴリ

土肥原 晋

研究・専門分野

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【米国経済動向~つきまとう景気下振れリスク】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

米国経済動向~つきまとう景気下振れリスクのレポート Topへ