2008年05月14日

道路特定財源の一般財源化~09年度からの全額一般財源化を閣議決定

  篠原 哲

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■見出し

・09年度からの全額一般財源化を閣議決定
・求められる歳出改革の徹底
・論点のひとつとなる暫定税率の問題

■introduction

道路特定財源を2008年度から10年間維持する「道路財政特別措置法(改正道路整備財源特例法)」が13日の衆院本会議で、再可決され成立した。また、福田内閣は13日の閣議で、再可決に先立ち、道路特定財源を2009年度から全額一般財源化する基本方針を閣議決定した。
衆院で成立した道路特措法は、自動車やその燃料であるガソリンなどにかかる税金を、一般の税金とは区別し、道路整備に使途を特定するという「道路特定財源制度」を、今後10年間維持することを織り込んでいる。一方、閣議決定は、道路特定財源制度を2009年度から廃止し、全額一般財源化するとしており、道路特措法とは「矛盾」する内容となっている。
13日の閣議決定では、道路特措法に盛り込まれた道路特定財源制度の規定は09年度からは適用されないとしており、これに従えば、衆院で再可決された道路特定財源制度の延長期間は今後10年間ではなく、あくまで08年度の1年間のみということになる。そもそも一般財源化を実現するには、道路特措法をさらに改正する必要がある。しかし今回の国会では、そのための時間的猶予がなかったため、まずは「08年度からの10年間維持」を盛り込む道路特措法を成立させ、同時に09年度からの一般財源化を閣議決定することで、実質的には道路特定財源制度の延長期間は1年限りであるということを示した格好だ。
2009年度からの一般財源化が閣議決定されたことを受け、今後は、道路特定財源の改革に向けた議論が本格化することになる。まずは、閣議決定の内容どおりに、来年度からの一般財源化を実現することができるかが、最大の注目点となるだろう。
他にも、閣議決定では今後10年間で59兆円の事業費を必要とした「道路整備の中期計画」を、期間を半分の5年に短縮した新計画を策定する方針が示された。また、一般財源化の実現に際して、その取り扱いが論点となることが予想される揮発油税などの暫定税率については、今年末の税制抜本改革時に検討するとしている。

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