2008年02月29日

雇用統計08年1月(07年10-12月:詳細結果)~ディスカレッジドワーカーが増加

経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎

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■見出し

・失業率は3.8%で横ばい
・ディスカレッジドワーカーが増加
・有効求人倍率は横ばい

■introduction

総務省が2月29日に公表した労働力調査によると、1月の完全失業率は前月から横ばいの3.8%となった(ロイター事前予想:3.8%、当社予想は3.9%)。
雇用者数は前年比0.5%と07年12月の同1.1%から伸びが大きく鈍化したが、自営業主等が前年比2.2%と増加に転じたため、就業者数の伸びは前年比0.7%と前月から変わらなかった。
失業者は前年に比べ8万人の減少となり、12月の13万人減から減少幅が縮小した。失業者の内訳を求職理由別に見ると、自己都合が103万人と前年に比べ8万人の増加、非自発的離職者が80万人で5万人の減少、その他が62万人で5万人の減少となった。
なお、1月分公表と同時に過去にさかのぼって失業率の季節調整替えが実施されたが、大幅な改定はなく、07年中の失業率のレンジも3.6%~4.0%でこれまでと変わらなかった。
雇用者数の内訳を従業員規模別に見ると、500人以上の大企業では大幅な増加が続いているが、499人以下の企業はいずれも前年に比べて減少した。特に29人以下の企業は5ヶ月連続で減少となっており、収益環境の悪化などを背景として中小企業の雇用情勢がより厳しさを増していることを反映したものと考えられる。

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斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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