2008年01月18日

中国経済動向 ~鈍化し始めた貿易黒字拡大のペース ~

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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  • 中国の貿易黒字は、2007年も2,622億ドルと過去最高額を更新したが、10月以降、貿易黒字の増加ペースは鈍っている。鉱物性燃料の貿易赤字が拡大、労働集約的製品の黒字拡大ペースが鈍化、金属製品の黒字額も輸出の急減速で減少している。輸出抑制策のほか、能力増強投資の一巡や、原油価格の上昇、米国の景気減速と高成長が続く中国との内外景気格差の拡大という複数の要因が影響していると考えられよう。
  • 足もとの統計は「デカップリング(切り離し)」の期待通りではない。米国の個人消費の鈍化が明確になり、EUの需要アブソーバー機能にも一層の拡大が見込めないことから、中国の輸出は鈍化、貿易黒字の頭打ち傾向は続くだろう。
  • 日本にとって中国の輸出相手国としての重要性は高まっている。電気機械の世界需要の動向は日本の対中輸出を左右する大きな要因だが、2008年は中国の成長が内需に軸足を移すと見られることから、中国国内市場での競争力の重要性が増してくるだろう。
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経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

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欧州経済

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