2007年11月09日

11月BOE金融政策委員会~4カ月連続で政策金利を据え置き

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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■見出し

・据え置きを決めた11月のMPC
・10月MPC後の経済データでも金融混乱の実体経済への影響は見られず
・注目されるインフレ報告の修正点と票決の内容

■introduction

11月7日、8日に開催されたイングランド銀行(以下、BOE)の金融政策委員会(MPC)は、政策金利の5.75%での据え置きを決めた。
今回のMPCの議事と票決の内容は、21日の議事録公表まで明らかにならないが、過去3カ月の据え置きの決定は、8月、9月が全員一致であったのに対し、10月は、ハト派とみなされているブランチフラワー委員が利下げ票を投じていたことが明らかになっている。
10月は、予防的利上げの必要性が議論されたものの、結果として据え置き票が8票を占めた理由は、(1)(余剰生産能力の縮小が見られる状況にあって)、金融緩和を急ぎ、景気の鈍化を妨げることは好ましくない、(2)金融市場の状況が家計や企業の信頼感にもたらす影響は限定的である、(3)景気は底堅く、金融市場の動きがインフレ見通しに及ぼす影響を見極めるだけの時間的な余裕がある、(4)市場の動揺の影響などについて熟慮した上で判断を下し、政策スタンスをするために11月の「インフレ報告」を待つべき、(5)予想外の利下げが、成長と物価の見通しの決定的に下方にシフトしたという誤ったシグナルとして受け止められる可能性がある、(6)インフレ目標を上回る状況は解消されたものの、インフレ期待がなお上振れている中での利下げは、金融政策がインフレ目標の達成よりも、金融システムのサポートに焦点を当てているという誤解を招くおそれがある、などであったことが議事録からわかっている。

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経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州経済

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