2007年05月25日

欧州経済動向~長期低迷を脱したドイツ経済~

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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  • ユーロ圏の成長加速には、不振が続いたドイツ経済が本格的な回復の軌道に乗ったことが大きく貢献している。
  • ドイツ経済の低迷が長引いたのは、東西ドイツ統一(90年)や、欧州連合(EU)の統合深化に対応した構造調整に時間を要したからだ。
  • しかし、ここにきて、建設部門の調整は一巡、賃金調整によって対外的な競争力を回復し、為替変動の影響を受け難い体質への転換も進んだ。財政事情も大きく改善しており、利上げ、ユーロ高という逆風下でも、ドイツ経済の底固さは続くと見られる。
  • 賃金調整による競争力の回復というドイツの経験は、通貨統合の下での市場メカニズムの働きによる調整の典型例と位置づけられる。
  • 今後も、ドイツの競争力向上の流れは続くのか、さらにドイツの改革が圧力となってフランスなど競合する域内諸国でも改革が加速するのかが注目されよう。
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伊藤 さゆり (いとう さゆり)

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