2007年02月01日

60 歳台は働くのが当たり前に

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2006年末に発表された新たな将来推計人口によると、今後50年間、出生率はほとんど回復せず1.26に止まる一方、平均寿命は現在の82歳から87歳(いずれも男女平均)まで伸びる。生産年齢(15~64歳)人口と老年(65歳以上)人口の割合は、現在の3.4倍から2055年の1.3倍に低下するという。この予測通りなら、公的年金財政はさらに逼迫する。2004年改革の際に約束されたモデル所得代替率50%の確保が、難しいという議論も再燃するだろう。
約束を守るための方策の1つが、支給開始年齢の引き上げである。ふりかえると、厚生年金における60歳支給開始を定めた1954年当時、平均寿命は64.5歳であった。平均寿命が82歳になった現在、当時の60歳は70歳をはるかに超える年齢に相当しよう。
アメリカではすでに、67歳までの支給開始年齢引き上げを決めている他、ドイツでは67歳、イギリスでも68歳に引き上げる動きがある。健康であるかぎり、60歳台になった人も働き続け、受給者を支える側に回れば、年金だけでなく、経済全体にも好影響をもたらす。60歳台は働くのが当然、という意識で企業・職場や家庭のあり方を考え直していく契機ではないか。

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