2006年12月15日

欧州経済見通し -底堅さを保つユーロ圏経済-

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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< ユーロ圏:2006年2.7%、2007年1.9% >

  • 7~9月期の成長率は、上半期の高成長の反動で前期比0.5%に鈍化したが、企業部門の回復が雇用・所得環境に波及する自律的な循環の持続を期待しうる状況にある。
  • 2007年の成長率は、6年ぶりの高成長となる2006年(2.7%予想)に比べれば鈍るが、1.9%と潜在成長率並みの水準を保とう。米国経済の減速、ドイツのVAT引き上げ、さらに利上げやユーロ高が累積的に影響するが、内需の底固さは続く見込みである。
  • ECBのトリシェ総裁は、12月の記者会見で景気の底堅さとインフレへの警戒感を示し追加利上げに含みを残した。追加利上げは1~3月期に実施、以後は据え置かれよう。

< イギリス:2006年2.5%、2007年2.3% >

  • 個人消費は緩やかな回復に留まったが、設備投資が加速、2006年の成長率は、長期トレンド並みの2.5%に回復した。2007年は、海外景気の減速や利上げの影響で、成長率は2.3%に鈍化する見込み。
  • BOEは物価の上振れに対応し、8月に続き11月も25bpの利上げを実施。特殊要因の剥落後は、物価のピークアウトが見込まれるため、追加利上げは見送られよう。
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経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

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