- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 企業年金 >
- 年金通算制度の普及を望む
わが国でも、平成17年10月の年金制度改正により、企業年金間の資産移管による通算制度が可能となった。個人単位での転職者の権利義務関係を移転できる画期的な制度といえる。ちなみに、世界的にも、通算制度が法律で手当てされているのはオランダなど少数の国にとどまっているようである。
第一号はセコム企業年金基金であり、同基金は代行返上を含む一連の制度改革を繰り返し、最終的に、2005年4月からは、キャッシュバランス(CB)制度70%とDC制度30%の組み合わせとなった。
転職によりセコムに入社した人は、CBかDCのどちらかの制度を選択でき、移換元の加入期間と脱退一時金相当額を引き継ぐことができる。特に、加入期間の通算は「年金受給権」の早期獲得というメリットを享受でき、大きな意義があるという。
セコム基金の現在までの経験で最も大きな問題点は、受換可能な企業年金が少なすぎること、さらに、制度の周知徹底ができていないので事務手続きが円滑でないことのようである。雇用流動化が進む中で、高齢社会のインフラとして年金通算制度が順調に発展するためには関係者のより一層の努力が必要であるが、是非とも成功させたい制度である。
このレポートの関連カテゴリ
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年03月29日
人的資本経営の実践に資するオフィス戦略の在り方-メインオフィスは人的資本経営実践のためのプラットフォームに -
2024年03月29日
晩年に関する不安~老後とその先の不安には「近居」が“程よい距離感” -
2024年03月29日
急速に導入が進むインドの再生可能エネルギー~2030年の国際公約達成を狙える位置に -
2024年03月29日
身体活動基準2023~座位行動時間、筋トレに関する指針が追加 -
2024年03月29日
鉱工業生産24年2月-不正問題の影響で自動車生産が一段と落ち込む
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
-
2023年04月27日
News Release
【年金通算制度の普及を望む】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
年金通算制度の普及を望むのレポート Topへ