2006年09月15日

欧州経済見通し-ECBはインフレ・リスクへの対応を優先-

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

文字サイズ

< ユーロ圏:2006年2.5%、2007年1.9% >

  • ユーロ圏では、前期比0.9%に加速した4~6月期の後も、企業部門の好調と雇用の改善を伴う個人消費の拡大が続いている。
  • 2006年の成長率は2.5%と6年ぶりの高水準になるが、2007年の成長率は、米国経済の減速やユーロ高、原油高、ドイツのVAT引き上げの影響で1.9%に低下しよう。
  • ECBは昨年12月以来、合計4回100bpの利上げを行なってきたが、賃金を通じたインフレを未然に防止するため、10月、12月に追加利上げを実施する見込みである。

< イギリス:2006年2.6%、2007年2.3% >

  • イギリスでは、年前半の成長を牽引した個人消費の伸びは鈍化しつつあるが、企業収益の好調に支えられ設備投資が底堅く推移、2006年の成長率は2.6%に回復する見込みである。2007年も個人消費の伸びは穏やかに留まる一方、輸出環境の悪化も景気回復テンポを抑える要因となり、成長率は2.3%とトレンドをやや下回るものとなろう。
  • BOEはインフレ・リスクに対応し8月に利上げを実施したが、特殊要因を除けばインフレ圧力は抑えられているため、景気に配慮し、追加利上げを見送るであろう。
36894_ext_15_1.jpg
43_ext_01_0.jpg

経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州経済

レポート

アクセスランキング

【欧州経済見通し-ECBはインフレ・リスクへの対応を優先-】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

欧州経済見通し-ECBはインフレ・リスクへの対応を優先-のレポート Topへ