2006年05月12日

消費者物価指数の基準改定による影響(試算)

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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  1. 消費者物価指数は、本年8月に2000年基準から2005年基準への基準改定が実施される。
  2. 2005年基準の消費者物価指数を試算したところ、2006年1~3月の前年比上昇率は、現在公表されている2000年基準指数と比べ、生鮮食品を除く総合で▲0.28%ポイント、総合で▲0.26%ポイント低くなった。これは前回の基準改定に伴う下方改定幅(生鮮食品を除く総合:▲0.26%、総合:▲0.20%)を若干上回るものである。
  3. 基準改定による消費者物価上昇率(生鮮食品を除く総合)の下方改定の要因を見ると、(1)2000年=100となっている指数水準を2005年=100に改める「指数水準の基準化」が▲0.30%ポイント(総合は▲0.28%)、(2)「ウェイトの改定」が+0.15%ポイント(総合も+0.15%)、(3)「品目の入替え」が▲0.12%ポイント(総合も▲0.12%)となっている。
  4. 景気の着実な回復が続き、物価上昇率が今後高まっていくようであれば、基準改定に伴う下方改定は問題とならないだろう。しかし、景気減速や円高の進展などにより、今後物価上昇率が頭打ちとなるようなことがあれば、基準改定によるマイナスのインパクトは無視できないものとなり、日銀は早期の金利引き上げに慎重とならざるを得なくなるだろう。
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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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