2006年02月01日

時価会計(即時認識)への対応策は

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英国の財務報告基準17号(FRS17)を嚆矢として、年金の資産と債務の時価を、企業会計の貸借対照表に反映させる時価会計を導入する動きが、国際会計基準や米国にも広がっている。いずれわが国にも広がれば、大きな影響が出るだろうと言われている。
しかし、時価会計や数理計算上の差異の即時認識にも、対応策は存在する。1つは、年金債務の時価と資産の時価を、同じように変動させる運用手法である。スワップなどを使った債務に基づいた運用(Liability Driven Investment)の手法は、時価会計の下でこそ効果を発揮する。
もう1つは、オランダにみられる集団的拠出建て(Collective DC)という仕組みである。それは、給付建て年金のように、企業が掛け金を拠出して、合同運用した成果を受給者も含めて給付額に反映させる。企業会計上、退職給付債務は計上されないが、企業と従業員が共同でリスクを負う点で、給付建ての色彩を残している。
会計基準に時価会計(即時認識)が導入される可能性は高いが、それを過剰に恐れるのではなく、冷静に影響を把握し、その対応策を準備しておくべきであろう。

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