2005年07月01日

短観速報~景況感改善だが、企業収益の先行きには不安も

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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<6月短観~景況感が3期ぶりに改善>

  1. 業況判断DIは大企業・製造業で18(前回3月調査14)と3期ぶりに改善した。2期連続で横這いだった大企業・非製造業も15(前回3月調査11)と3期ぶりに改善した。先行きについては製造業、非製造業ともに▲1ポイントの小幅悪化が見込まれている。
  2. 企業収益が好調であることが景況感改善の主因である。製造業については円安傾向にあること、非製造業については雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しが景況感改善に寄与したと見られる。
  3. 今後の景気を占う上で鍵となるのは企業収益の動向である。2005年度の経常利益計画は上期減益の後、下期に二桁増益となっている。下期にV字型回復となる理由は、輸出の回復と利益率の改善だが、輸出が早期に持ち直すかどうかは不透明であり、原材料価格高騰に伴う交易条件の悪化が利益率を下押しし続ける可能性もある。
  4. 好調な企業収益を背景として今回の短観では明確な景況感の改善、設備投資計画の大幅な上方修正が見られた。しかし、年度下期の企業収益急回復のシナリオが崩れた場合には、このような前向きの循環が途切れてしまう恐れもあるだろう。
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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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