2005年05月27日

欧州経済概況-1~3月期の改善に潜む不安材料

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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  • 1~3月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比0.5%に改善したが、3月以降、直近まで、ユーロ圏主要国では企業景況感の悪化が続き、消費者信頼感も低迷している。サーベイ調査は先行きの成長鈍化を示唆している。
  • ドイツは1~3月期の急反発を牽引した輸出・設備投資の伸びの鈍化が見込まれる。フランスの内需は底堅さを保つものの、伸びは鈍化するであろう。
  • 2期連続のマイナス成長と落ち込みを見せているイタリアの不振は、世界貿易の拡大ペースの鈍化、ユーロ高の持続、さらに低い生産性と低所得国との輸出構造面での競合というイタリア固有の構造的問題から輸出の景気牽引力が低下していることによる。
  • イタリアはすでにユーロ参加で自国通貨の下落を景気回復の梃子とすることはできなくなっており、生産性に見合った賃金への調整、規制緩和、さらに長期的課題として低生産性の原因である教育面での改革等に取り組む必要がある。
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伊藤 さゆり (いとう さゆり)

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