2005年03月04日

金融・為替市場の動き

熊谷 潤一

総合政策研究部 常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任 矢嶋 康次

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<今月の日銀ウォッチ>

  1. 2月決定会合では、3月の当座預金残高維持が可能との見通しもあり、全員一致で現状維持。ただし、この問題は大幅な資金不足となる5-6月に向けさらに深刻になり、政策が動く可能性がある。
  2. どのような運用が行われるかは、ペイオフ後の流動性需要の低下の程度により現段階では全く読めない。ただ、どのような運用が行われても、緩和は継続、強化しているとのメッセージをあわせて打ち出す必要がある。国債買入れ増額を拒否したままで、柔軟運用が実施される可能性は極めて低い。

<金融・為替市場の動き>

  1. 行き過ぎた金利低下が修正される過程で、強めの経済指標が加わったことで、長期金利が1.5%台まで上昇しているが、これ以上の上昇を正当化するのは困難であると思われ、むしろ、10年国債利回りがフェアバリュー近辺に戻ってきたと捉えるべきであろう。
  2. 「米双子の赤字」から「金利差」や「景況感格差」などに市場の眼がシフトしている模様だが、構造的なドル安要因が決して解消に向かい始めた訳ではないことから、引き続き予想外にドルが下落するリスクを念頭に入れておくべきだろう。
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