2005年01月01日

年金一元化論から再び、税方式へ

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昨年5月の3党合意でうたわれた、年金一元化が迷走しつつある。もともと、政府与党はまず、公務員などの共済年金と民間サラリーマンの厚生年金を統合するつもりであった。これに対して、民主党はスウェーデン方式を参考に、自営業者まで含めて、所得比例年金を支給する一元化を主張してきた。
確かに、自営業者とサラリーマンの制度が完全に一本化すれば、この両者間を転職するにしても、煩雑な手続きが不要になる。また、就業形態についての中立性や職業間の公平性も高まる。しかし、自営業者の所得把握ができていない現状が改まらない限り、サラリーマンとの間で、不公平が残る。そもそも事業主負担分に相当する保険料を、自営業者が喜んで払うかどうかも疑問である。
最近では日本経団連だけでなく、民主党の支持母体である連合が、現行の基礎年金制度を前提にして、その財源を消費税とする税方式を改めて主張するようになっている。どうやら、一元化は公務員と民間サラリーマンの統合に止まり、その上で、未納未加入や専業主婦問題も一挙に解決できると言われてきた、基礎年金財源の完全税方式化が再び、議論の俎上にのぼりそうである。

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