- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 社会保障制度 >
- 年金制度 >
- 年金一元化論から再び、税方式へ
昨年5月の3党合意でうたわれた、年金一元化が迷走しつつある。もともと、政府与党はまず、公務員などの共済年金と民間サラリーマンの厚生年金を統合するつもりであった。これに対して、民主党はスウェーデン方式を参考に、自営業者まで含めて、所得比例年金を支給する一元化を主張してきた。
確かに、自営業者とサラリーマンの制度が完全に一本化すれば、この両者間を転職するにしても、煩雑な手続きが不要になる。また、就業形態についての中立性や職業間の公平性も高まる。しかし、自営業者の所得把握ができていない現状が改まらない限り、サラリーマンとの間で、不公平が残る。そもそも事業主負担分に相当する保険料を、自営業者が喜んで払うかどうかも疑問である。
最近では日本経団連だけでなく、民主党の支持母体である連合が、現行の基礎年金制度を前提にして、その財源を消費税とする税方式を改めて主張するようになっている。どうやら、一元化は公務員と民間サラリーマンの統合に止まり、その上で、未納未加入や専業主婦問題も一挙に解決できると言われてきた、基礎年金財源の完全税方式化が再び、議論の俎上にのぼりそうである。
このレポートの関連カテゴリ
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年03月29日
急速に導入が進むインドの再生可能エネルギー~2030年の国際公約達成を狙える位置に -
2024年03月29日
身体活動基準2023~座位行動時間、筋トレに関する指針が追加 -
2024年03月29日
鉱工業生産24年2月-不正問題の影響で自動車生産が一段と落ち込む -
2024年03月29日
管理職志向が強いのはどんな女性か~「中高年女性会社員の管理職志向とキャリア意識等に関する調査~『一般職』に焦点をあてて~」より(6) -
2024年03月29日
雇用関連統計24年2月-就業者数が大幅に増加する一方、新規求人数は減少が続く
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
-
2023年04月27日
News Release
【年金一元化論から再び、税方式へ】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
年金一元化論から再び、税方式へのレポート Topへ