2004年12月15日

短観速報~景況感の改善頭打ちに

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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<12月短観~景況感の改善頭打ち、先行き懸念強まる>

  1. 業況判断DIは大企業・製造業で22(前回9月調査26)と7期ぶりに悪化した。大企業・非製造業は11(前回9月調査11)と横這いだった。先行きについては製造業が▲7ポイントの大幅悪化、非製造業では▲1ポイントの小幅悪化が見込まれている。
  2. 景気の牽引役であった大企業・製造業では、景況感の悪化が明確となったが、出遅れ感が目立っていた中小企業・非製造業では足もとのDIが若干改善するなど、全面的な景況感の悪化には至っていない。また、売上高、経常利益、設備投資の2004年度計画はいずれも前回調査から上方修正になっている。足もとの景気は大きく減速しているが、回復基調はかろうじて維持されていると判断されよう。
  3. 今回の短観の最も大きな懸念材料は、収益環境の悪化が顕在化しつつあることである。交易条件の悪化から売上高経常利益率が下方修正され、これに伴い経常利益計画も年度下期は大幅な下方修正となっている。コストの増加を売上の増加によりカバーするという構図は崩れつつある。企業収益の大幅な改善が設備投資の増加につながるという前向きの循環が、今後途切れてしまう可能性も出てきた。
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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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