2004年12月03日

金融・為替市場の動き / ドル安止まらず。介入は?

熊谷 潤一

総合政策研究部 常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任 矢嶋 康次

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<今月の日銀ウォッチ>

  1. 日銀は約1年半ぶりに景況感の下方修正を行った。同時に先行きの景気について従来主張してきた「前向き循環」の存在も消えた。時間軸は相当程度延びたことになる。
  2. 景気後退は少数派だが、減速はコンセンサスとなっている。慎重論が強まれば、今後追加緩和の期待が高まるだろう。ベースマネーの伸びも低迷が続いており、マネー供給手段として介入+FB引き受けが現実味を増す可能性が高い。

<金融・為替市場の動き>

  1. 円高の進展や今後予想される国内景気のピークアウトを背景に、長期金利には暫く下振れ圧力がかかりやすい状況が続こう。
  2. 米経常赤字がドル安圧力として作用し続ける「構造」は不変であることから、持続的なドル上昇は見込めないものの、積極的な「日本買い」要因が備わっていない分、米経常赤字問題を「材料」に、このまま一本調子でドル売り・円買いが続くとも考えにくい。
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熊谷 潤一

総合政策研究部

矢嶋 康次 (やじま やすひで)

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