2004年11月19日

ユーロ圏:原油高とユーロ高を警戒/イギリス:見送られた利上げ

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

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< ユーロ圏:ECBは原油高とユーロ高を警戒 >

  • 7~9月期のユーロ圏の成長率は4~6月期の前期比0.5%から同0.3%に減速した。消費低迷の持続と純輸出の牽引力低下が成長鈍化の主因である。
  • 原油高の直接的影響で10月の消費者物価は2.5%まで上昇した。ECBは「二次的影響」への波及を食い止めるべく警戒姿勢を一段と強める一方、ユーロ高の加速を牽制している。低金利政策は当面継続されるであろう。

< イギリス:見送られた11月の利上げ >

  • 11月の追加利上げの見送りは、住宅市場の過熱感が後退したこと、成長率、物価がともに8月の見通しを下回ったこと、およびリスク・バランスの判断が下振れたことによるものである。
  • 住宅価格の調整スピードと個人消費への影響、外部環境が不透明な中での製造業の回復力に不安があることなどから、政策金利は当面据え置かれることになるだろう。
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伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

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