2003年12月19日

2004年米国経済・金融見通し

土肥原 晋

熊谷 潤一

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<米国経済見通し>

  1. 2004年の米国経済は、1-3月期を除けば減税等の政策効果が次第に剥落していく。このため、雇用の回復が遅れるのであれば、下半期に消費支出の伸び悩みもありうる。一方、設備投資は、生産面での回復もあり、IT投資を中心に堅調に推移しよう。2004年の成長率は、4.2%と1999年以来5年ぶりの4%台への回復が見込まれる。

<今後の米国金融市場>

  1. 長期金利の想定フェアバリューについては、前回見通し(9/19)と特に変更はなく、10年国債利回りで見て3%半ば~4%近辺、但し、循環的な景気回復局面下では、想定したフェアバリューの上限(4%)近辺で推移を続ける可能性が高い、との見方を維持した。
  2. 景気の持続的回復を見込む場合、イールドカーブは将来の利上げを視野に「ベアフラット化」に向かうと見るのが、最も一般的な考え方であろう。しかし、大半が期待している「インフレ」がなかなか起きないような場合には、これまで織り込んできたインフレ期待が解消されることで、予想外に「ブルフラット化」が進行する可能性も排除できないだろう。
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