2003年12月05日

金融・為替市場の動き/足利銀行は特別だったのか?

熊谷 潤一

総合政策研究部 常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任 矢嶋 康次

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<今月の日銀ウォッチ>

  1. 11月は当座預金残高目標が据え置かれている。この1カ月間の金融政策関係の動きでは、(1)11月の金融経済月報で2001年2月以来の「回復」という言葉が使われた、(2)11月の政策議事録が発表され、その中で「追加緩和の是非」「量的金融緩和解除条件」の議論内容が注目された。

<金融・為替市場の動き>

  1. 国内景気に対する楽観的な見方が金利先高観の増大につながる一方で、長期金利上昇局面では、引き続き投資家の債券買いが入ると思われ、当面はレンジ推移が続こう。
  2. ドル先安感はなかなか解消されないものの、巨額の介入によって目先の円高リスクが軽減されつつある分、円ドルレートは短期的にはボックス圏での推移となろう。

<トピックス:足利銀行は特別だったのか?>

  1. 足利銀行の一時国有化が決定した。足利銀行が特別、財務内容が悪かったという事実はあるが、地域金融機関全体が抱える共通の問題があるということも事実だ。
  2. 今後2005年4月のペイオフ解禁に向け、地域金融機関の再編が加速することが予想される。地域金融機関をどう再生・再編し、それと同時に地域経済自体をどう立て直すのか、待ったなしの対応が迫られている。
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熊谷 潤一

総合政策研究部

矢嶋 康次 (やじま やすひで)

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