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金融・為替市場の動き/米経常収支と人民元の行方
熊谷 潤一
総合政策研究部
研究理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任 矢嶋 康次
<今月の日銀ウォッチ>
- 日銀は、7月の金融経済月報では2002年7月以来、約1年振りに情勢判断を小幅上方修正した。先行きについても、緩やかな回復過程に辿りつき、好循環が生まれるというシナリオをとっているが、米国経済の行方、社会保険料負担増加の消費への影響などの懸念材料があり、横ばいを脱して回復となるかどうかは今しばらく慎重な判断が必要であろう。
- 6月下旬から7月初めにかけての長期金利上昇は、将来の出口政策の難しさを露呈した。将来どのようなかたちで日銀が引き締めを行うのか、物価目標も含め議論の必要性が高まっている。
<金融・為替市場の動き>
- デフレ環境・民間の資金需要不足が続く限り、イールドカーブのベアスティープ化には限りがあると思われ、長期金利は低水準での推移を続けるとの見方に変更はない。
- 本邦輸出企業による円買い需要や、巨額の米経常収支赤字がドルの重しとなり続ける分、円ドルレートが120円台で定着するのは難しいだろう。
<トピックス:米経常収支と人民元の行方>
- 膨大な経常収支赤字を抱え込んでいる米国にとって、ドル安等を通じて赤字削減を目指す場合、急速に貿易相手国としての存在感を高めている中国抜きには議論できない状況だ。
- 政治的背景から、元が早晩切り上げられる可能性は低いが、実施される際の切り上げ幅は、現在市場が想定しているものよりも大きくなる可能性があろう。
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