1999年06月01日

通過点にすぎない2000年度の新会計基準

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退職給付に関する新会計基準が論議を呼んでいる。気になるのは、導入時点の2000年度に注目が集まっていることである。
しかし、株価や格付けが退職給付債務の実態を織り込むプロセスは既に始まっている。米国会計基準で情報開示している以外の多くの企業も、9月中間期にかけて、順次試算結果を公表していくだろう。
一方、2000年度以降も、退職給付債務の企業評価における位置づけは変わらない。今、慌てて対策をとっても、キャッシュフローなど経営実態の改善につながらないと、いずれメッキが剥げてしまう。ところが、掛け金を減らす効果のないまま、持ち合い株を年金に「拠出」したり、代行制度に新会計基準を適用しないといった、実態にあまり関係のない弥縫策が議論の中心にある。
会計基準が変更される2000年度は通過点にすぎない。早急に求められるのは、従業員の処遇を含めた退職給付の処理方針を、経営者自身が説明することである。

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