1997年07月01日

アセット・アロケーションの難しさ

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新年度に入って、株価、金利、為替の動きが激化している。いずれも、「トレンドの変化」なのか、単に「スピード調整」とみるのか、まさに、ファンドマネジャー泣かせの相場である。
昨年度を上回る運用実績を確保するために、どの資産クラスに期待を繋げばよいのか、判断が難しい局面になってきている。
そこで「割安資産を買い、割高資産を売る」戦術的アセット・アロケーション(TAA)が、リターン向上策の一助になるかもしれない。
年金資産のリターンを増大し、リスクを低減させるため、資産配分の重要性について、関係者の理解が深まってきているが、問題は、ある資産が割安かどうかの判断基準である。
科学的投資手法といっても、100%確実な予測は不可能であり、TAAに集中投資するリスクもある。従って、あくまでも長期的な基本ポートフォリオを基準に、一部をTAA 運用することで、リターン増強を狙うような慎重な対応が求められよう。

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【アセット・アロケーションの難しさ】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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