1996年01月01日

北欧金融事情-公的資金を活用した銀行救済策-

  赤堀 直樹

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■見出し

はじめに
1.北欧諸国の経済的特徴
2.北欧金融危機の発生要因
3.公的資金を活用した銀行救済策
4.公的資金導入の素地
5.最近の銀行収益状況
おわりに(北欧金融業界今後の展望)

<要旨>

  • ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの3カ国では、80年代前半から半ばにかけての景気拡大期に金融自由化を急速に進めた結果、銀行の不合理な貸出競争が加熱化しいわゆるバブルが発生した。
  • すなわち、長期間にわたり規制に守られる形で融資活動を実施してきた北欧銀行各行は、規制緩和への動きの中で、与信リスク、市場リスク等のリスク管理も不十分なまま、景気サイクルのブームによる資金需要に任せ、貸出競争を展開したのが「北欧金融危機」と称される銀行経営破綻の最大の要因である。
  • 各国それぞれが抱える特殊事情とも相俟って90年代に入りバブル経済が崩壊した結果、各国金融機関は経営破綻に陥り政府が公的資金を活用してこれを救済した。
  • 各国の支援スキームは基本的には低利融資、債務保証、資本注入、不良債権の買い取りの組み合わせであるが、これらは救済の緊急性、金融機関の規模や救済を要する銀行数により様々である。
  • 支援策が功を要し、現在ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの順で銀行業績は回復の兆しを見せている。
  • 国家による救済措置がひとまず軌道に乗ったところで、北欧金融業界はあらたなる再編の時代に突入する様相を呈している。

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