1994年06月01日

米国生保業界の動向 -生保会社並びに商品に関する最近のトピックス-

加藤 亮

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■見出し

はじめに
1.リストラ期に入った生保業界
2.ソルベンシー問題を乗り越えた生保業界
3.商品面での最近の傾向
4.おわりに

■introduction

まず最初に、一組の夫婦に登場してもらおう。彼らの名前は、ハリーとルイーズ。(この夫婦の正体は本稿の最後で述べるが)典型的な白人中流家庭の夫婦で、息子が一人いる。夫婦共に所謂ベビーブーマー世代で、郊外のマイホームに住んでいる。共働きで、収入は安定しており、生活にも余裕が出てきたため、自分たちの老後資金や、子供の将来の教育資金を貯めていく方法を真剣に検討している。

ここ数年、低金利が続いていたため、銀行預金では目標を達成するのに、時間がかかりそうである。ただ、株に直接手を出すつもりもない。そこで、最近人気の高い年金商品を検討してみることにした。また、夫婦のいずれかに万ーのことがあった場合の保障として、現在加入している生命保険の見直しも併せて行うことにし、取り敢えず生保エージェントと会うことにした。

でも、とハリーは考える。そう言えば、つい最近までエージェントの募集規制違反事件が新聞を賑わしていた。保険会社や商品について、エージェントに会う前に、少しでも知っていた方がよさそうである。ハリー達は少し下調べをしてみることにした・・・・・・

米国では他の先進国同様、人口の高齢化が進んでいる。特に65歳以上の人口が場加しており、21世紀初頭には、ベビーブーマー世代が一斉に退職することが予想されている。また、老後資金の準備や医療保険の確保に関しては、従来から政府の関与を好まず、自己責任で行う傾向が強く、個人保険、年金と言った退職準備手段に対するニーズが高まっている。

そこで以下では、米国生命保険業界の動向を、主に生保会社と商品の面での最近のトピックスを取り上げながら、簡単に紹介する。

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